旅行代理店で募集しているパッケージツアーとしてのスキーツアーのなかには、しばしば車中泊をともなうものがあります。これはたとえば集合場所を夜間にバスが出発して、その後は高速道路のインターチェンジを入り、トイレ休憩などを除けば途中はどこにも立ち寄らずにひたすらゲレンデをめざすというパターンで、ゲレンデへの到着は翌日の朝方になります。この日程ではホテルへの宿泊はできませんので、参加者はバスの車内で仮眠をとる、いわゆる車中泊というかたちが基本です。車中泊はホテル代が必要ないのでコストの節約につながりますし、朝からスキーが滑れて時間を有効活用できるという点もメリットになります。

反対に車中泊ではとてもぐっすりと眠ることができず、体力がもたないという人もいるのは事実で、最近ではとりあえず朝方に現地に到着したあとで、ゲレンデに近いホテルで午前中いっぱいは休憩の時間をとり、そこで仮眠ができるようにしているプランもみられます。ホテルの休憩利用は宿泊利用とは違って格安の料金設定になっていますし、休憩時間中はベッドなどの室内設備は宿泊と同様に使えますので、コスト面でみてもかなりリーズナブルといえます。スキーツアーに利用されるバスは基本的に大型バスですので、シートはマイクロバスのような小型のバスと比較すると豪華につくられており、車中泊をしても特に問題はないはずです。その上一部のバスではカーテンで座席を仕切って個室に近い利用ができたり、ブランケットの貸し出しをしてくれるサービスがあったりもします。